バラは芽の動きが早いので、遅くても2月中旬までに実施しましょう。
剪定のコツバラは芽の動き出しが早いので、12月下旬から1月下旬までに基本的な剪定を終わらせます。5月頃から初秋までは、開花枝を3分の1から半分くらいに切り詰めて、順次新梢を出させていきます。 |
||
---|---|---|
ハイブリッド・ティーの場合、株の生育がよければ、主枝から3〜5本位あればよく、充実した枝を生かしながらシュートを出して更新していきます。 | 開花後は五枚葉の上で剪定すると、その後の新梢が伸び、再度開花します。 |
昨年の成長期に伸びたベーサルシュートを水平近くまで倒し、古くなった枝と更新していきます。昨年の枝から勢いのあるサイドシュートが出ている場合、そこまで切り戻して誘引します。 ※ベーサルシュート…芽接ぎ部分から出てくる勢いのあるシュート |
直径40〜60cm、深さも同程度の植え穴を掘り、堆肥(牛糞、腐葉土)を小バケツで一杯、下表の有機質肥料を施し、根が直接肥料に触れないように間土をしてから植え付けます。
肥料名 | 施肥量 | 成分表(%) | ||
---|---|---|---|---|
N(チッソ) | P(リンサン) | K(カリ) | ||
牛糞 | 1,000g | 0.3% 3.0g |
0.5% 5.0g |
0.15% 1.5g |
鶏糞 | 550g | 3.0% 16.5g |
3.5% 19.3g |
1.2% 6.6g |
油カス | 550g | 4.5% 24.8g |
2.0% 11.0g |
1.0% 5.5g |
焼成骨粉 | 200g | 0% 0g |
38.0% 76.0g |
0% 0g |
過リン酸石灰 | 125g | 0% 0g |
17.0% 21.3g |
0% 0g |
硫酸カリ | 77g | 0% 0g |
0% 0g |
40.0% 30.8g |
成分比率 | 1 | 3 | 1 | |
成分量計 | 2,502g | 44.3g | 132.6g | 44.4g |
植え穴を掘る祭には、穴はできるだけ大きく掘り、水はけを良くする必要があります。植える場所が岩盤であったり粘土質の場合は、砕石などを入れて水はけを良くしたうえで植え付けます。 苗を植えるときは、根をよく広げて、接ぎ口が地表面から出るように植えましょう。また、根が活着するまでの間、風などで倒れないように支柱を添えることも大事なことです。 |
バラを栽培するときに使用する鉢は、一般的には、通気性があり土の多く入る深鉢のほうが育ちも良く、駄温鉢や素焼き鉢など入手しやすいものが利用されてきました。
最近では、プラスチック製の鉢の脇に切れ込みが入っている「スリット鉢」(下写真参照)も多く利用されています。スリット鉢は、一穴の植木鉢でよく見られるように、根詰まりの状態になったときに根の行き場がなくなって鉢底で根がグルグル回るサークリング現象が起こりにくいポットです。スリットから入る空気と光で根の動きを止め、根が下にばかり伸張するのを止めるために上根が張り、土全体に細根がビッシリと張ります。
鉢の大きさの目安 | |||
四季咲大輪種(HT系) | 8〜10号鉢 | ||
四季咲中輪種(FL系) | 8〜10号鉢 | ||
四季咲蔓性種(CL系) | 10〜15号鉢 | ||
四季咲矮性小輪種(Min系) | 5〜7号鉢 |
◎植え替え・植え付けの用土は、赤玉土7(中粒3・小粒4)、完熟腐葉土3の割合の培養土を基本用土とし、これに上記の元肥を施して植え付けます。
冬の間の薬剤散布は、越冬している病気や害虫を駆除するために行われます。使用する薬剤は、マシン油乳剤と石灰硫黄合剤の2つがあります。
マシン油乳剤は殺虫に用いられ、30〜50倍に薄めたものを使用します。石灰硫黄合剤は殺虫・殺菌の両方に効果があり、10〜20倍に薄めたものを使用します。それほど大きくない樹木でしたら、噴霧器で散布するよりも刷毛で直接塗るほうが散布液が飛散しないので、手間がかかりません。
いずれの薬剤も、冬期散布の場合、気温が10℃以下で安定している時期に行いますので、1〜2月中には済ませておきましょう。